気になっていた長谷川等伯展に、最終日にようやく行ってきました。
ジョングク氏のコンサートでソウル・東京と出かけて、
そのあとまた地方へ出て、帰ってからも連休中はずっと仕事でした。
おかげで体調は最悪です。あ~、ほんと~に休みたい。
3日でいいから、家でゆっくりする時間が欲しいです。
それでも、やはり「松林図屏風」は国宝だけのことはありました。
オリジナリティーがあるんですよね。
日本の風土から生まれた水墨画であるところに価値がある。
そんな風に感じました。
展覧会は等伯の生涯を追って編年で作品構成されていました。
能登の絵仏師時代の作品から都へ出て権力者に庇護される大家になって、
独自の画風を確立していく成功ストーリー。
狩野永徳との鞘当なんかも年表で紹介されていて面白かった。
彼らは注文を受けて制作する職業画家なので、
工房間の競争も熾烈だったんでしょう。
画風もほんとに多様で驚かされます。
法華宗の寺院に飾られる仏画や涅槃図といった宗教画、
高僧をリアルに描いた肖像、いかにも安土桃山的な金碧絵、
狩野派的な中国風の山水画などなど。
なるほどよく勉強した人だなってことが、画業から伝わってきました。
仏画は地味ですし約束事があるので、
どうしても分かりやすくて華やかな金碧障壁画に目がいきますね。
永徳ばりの巨木が中心なのはこの時代の好みなんでしょうが、
周りに配された鶏頭・芙蓉・菊・ススキといった草花も
アンバランスなくらい大きいんですよね。
大広間の襖絵だから楚々とした秋草じゃ映えないのかもしれませんね。
日本の美術を見る機会があまり多くないので、
もう少しいろいろみたいなって思いながら帰ってきました。
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